診療・各部門
大和郡山病院における 産婦人科 の取組
産科
大和郡山病院で出産される妊婦さんへご案内
当院は大和郡山市唯一の分娩施設です。さらに助産師数も県内トップクラスです。
皆様との対話を大切にし、1人1人の個別性に応じた柔軟な対応をしています。
妊娠期間を不安なく、お産に向けてしっかり準備していけるように経験豊富な助産師が妊娠中から寄り添いサポートします。妊婦健診ごとに医師による妊婦健診とともに、不安な点や妊娠中の過ごし方など助産師が個別にアドバイスさせていただきます。
出産後は赤ちゃんが1歳までは小児科と連携して、赤ちゃんの発育を見守り育児の不安や悩みに助産師がお答えします。
医療の面だけでなく、看護やアメニティも充実、皆様の出産・育児がより安全で満足なものになるように全力で支援します。
➀妊娠中から産後1年間、赤ちゃんが1歳になるまで、助産師がよりそい切れ目ない支援を行います。
⓶1人1人のバースプランをお聞きし、あなたらしいお産を支援します。どんなお産にしたいか助産師とじっくり話しましょう。
⓷ご家族のお産の立ち合いや、ご家族の面会などに最大限配慮し、新しい命をご家族と共に迎えられるように支援を行います。
外来(妊婦健診)
初診では検尿と問診の後、医師による内診と経腟超音波検査で正常妊娠かどうか診断します。
正常妊娠の場合、以下の妊婦健診を定期的に行います。
➀体重・血圧測定 ②検尿 ③胎児心音聴取 ④子宮底・腹囲測定 ⑤内診・経腟超音波検査
⑥腹部超音波検査
⑦NST(胎児の心音と子宮の収縮を測定する検査)を20分~30分程度装着
妊娠22週以降、経過が順調であれば、助産師外来・医師外来で交互に妊婦健診を行います。
帰省分娩などで他院から紹介の方は、初診時から妊婦健診を行います。
※帰省分娩、他院からご紹介の場合は妊娠34週頃までに紹介状を持参し来院してください。
病棟(分娩での入院)
○入院期間
原則として経腟分娩は分娩翌日から6日目、帝王切開では手術後9日目での退院となります。
○入院費用
正常分娩の場合は約45~50万円です。入院期間や使用した薬剤などにより変動します。
※出産育児金直接支払い制度を利用していただくことが可能です。
○お部屋
産後、翌日から母児同室になります。
母児同室のお部屋は、赤ちゃんの両親とご兄弟のみ入室できます。
その他の方は赤ちゃんの面会は窓越しとなります。
(風邪をひいていたり、発熱している方は感染予防のため面会をお控えください。)
面会時間 平日:14:00~21:00 土日祝日:10:00~21:00
○陣痛室・分娩室
リラックスしてお産していただけるように、ご主人(パートナー)かお母さまの付き添いができます。
ビデオや写真撮影は、赤ちゃんの状態が落ち着いていれば可能です。
○産後エステ・マッサージ
ディプロマを持つスタッフによるエステやマッサージ師による全身マッサージをご希望の方に提供しています。
○お食事
栄養バランスを考えた食事に加えて、おやつや夜食も提供しています。
助産外来 妊娠から産後まで助産師がお母さん・赤ちゃんを支援しています
助産師外来:当院通院中妊婦
妊娠22週以降は経過が順調であれば、医師外来、助産師外来交互に妊婦健診を行います。
個室で助産師が妊婦健診・保健指導・妊婦さんの疑問や不安にゆっくりお答えします。
夫(パートナー)・お母さま・上の子どもさんも同伴していただけます。
産後相談:当院分娩されたお母さん・赤ちゃん全員 無料
退院2週間後に赤ちゃんの体重、おっぱいの状態、不安等の悩みにお答えします。
退院されて2週間、お母さんの心身の状態、赤ちゃんの体重、授乳について
確認させていただきます。
夫(パートナー)・お母さま・上の子どもさんも同伴していただけます。
育児相談:当院・他院分娩後1歳の誕生日まで
赤ちゃんの体重、おっぱいの状態、育児についての悩みにお答えします。
1ヵ月健診後1歳までの母児・家族が対象です。授乳・育児に関して支援します。
夫(パートナー)・お母さま・上の子どもさんも同伴していただけます。
費用:1100円
母乳外来:当院・他院分娩 母乳育児をされている期間のお母さん
[母乳の悩み] 自費診療
母乳出が悪い、母乳が出過ぎてしまうなどの悩み。
母乳マッサージ、セルフケアの方法、授乳の仕方をみさせていただきます。
[母乳育児の悩み] 自費診療
赤ちゃんが母乳を飲んでくれない。母乳量が足りているか心配。うまく授乳ができないなどの悩み。
赤ちゃんの体重、授乳姿勢、ミルクを足すべきかなどアドバイスさせていただきます。
[卒乳・断乳] 自費診療
スムーズに卒乳したい。事情があり断乳しなければいけない、卒乳・断乳後おっぱいが張って辛い場合。
卒乳のスケジュール、断乳についての方法、セルフケアをアドバイスさせていただきます。
[おっぱいのトラブル]
母乳の詰まり、しこり、白斑、痛み、乳頭が切れてしまったなどのおっぱいのトラブルについての悩み。
乳房マッサージ等トラブルに対しての支援をさせていただきます。
乳腺炎の場合は、産婦人科医師の診察・治療に移行することもあります。
※乳腺炎に関しては、分娩1回につき4回まで乳房マッサージが保険診療で受けていただくことができ
ます。
費用:
自費診療の場合:3,850円
保険診療の場合:
1回目:1500円 + 初診料
2回目~4回:450円 + 再診料
※5回目以降も乳房マッサージが必要な場合は自費診療3850円となります。
すくすく赤ちゃん外来:当院・他院分娩後1歳誕生日まで
すくすく赤ちゃん外来:当院・他院分娩後1歳誕生日まで
赤ちゃんの発育、発達、育児について悩み、離乳食等小児科医師と共に対応します。
夫(パートナー)・お母さま・上の子どもさんも同伴していただけます。
すくすく赤ちゃん外来 PDF
産後ケア(大和郡山市産後ケア事業委託):大和郡山市民で生後4か月未満の赤ちゃんとお母さん
産後ケア(大和郡山市産後ケア事業委託):大和郡山市民で生後4か月未満の赤ちゃんとお母さん
9:00~16:00 病院に滞在し助産師から母乳や授乳についての相談、体調管理、心の休養、沐浴のアドバイス
を行います。 当院で分娩されていない方も大歓迎です。
利用可能日時:月~金曜日(祝祭日・年末年始を除く) 9:00~16:00
申し込み・問い合わせ:保健センター さんて郡山 子育て包括支援センター
0743-58-3333
婦人科
不正出血や下腹部の痛み、おりものが多いなどの不調がある方はまず婦人科を受診してください。
「生理痛がひどい」「生理が多い」「生理がバラバラ」といった状態にも病気が隠れていることがあります。
また、何も症状がない方も1年に1度は子宮がん検診(子宮頸がん)を受けることをお勧めします。
子宮頸がんは若い方に多く、早期発見によって治療方法が大きく変わるからです。
子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣のう腫などの良性疾患については、必要に応じて内科的治療や手術を行います。
当院では積極的に内視鏡下手術(腹腔鏡、子宮鏡)を取り入れています。
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんなどの悪性腫瘍については進行期に応じた標準治療を行います。
術後補助療法が必要な場合は抗がん剤による化学療法も行っています。
○外来(婦人科の診察)
① 問診票の記入: 症状、最終月経、妊娠歴、性交渉の経験の有無、過去にかかった病気や現在治療中の病気、薬剤などのアレルギー(おくすり手帳があると便利です)
②医師との面談: 内診が必要かはここで判断します。性交渉の経験のない方は腹部エコーをすることもあります。
③内診: 内診室で内診(触診・視診)、経腟エコーを行います。がん検診やおりものの検査をしたりもします。
④再度医師との面談: 診断や治療方法について説明します。
その後必要であれば、血液検査やCT・MRIなどの画像検査などを行うこともあります。
※当院で対応している疾患
子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣のう腫、子宮内膜症といった良性疾患・・・腹腔鏡手術を中心に行っています。子宮内の疾患には子宮鏡の手術も行っています。
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんといった婦人科悪性腫瘍・・・開腹での標準術式を行っています。
骨盤臓器脱(子宮脱)・・・子宮脱の手術を行っています。
女性ヘルスケア
女性の健康には女性ホルモンが大きく関わっています。女性ホルモンは思春期、成熟期、更年期、閉経期以降と大きく変動し、それぞれの年代によって起こりやすい症状や疾患は異なります。
思春期: 無月経や月経不順、月経痛、月経前症候群といった月経関連のトラブル、性感染症、避妊相談など
成熟期: 月経関連のトラブル、子宮内膜症、子宮筋腫、不妊症、性感染症、避妊相談など
更年期: 更年期障害、月経異常
閉経期以降: 骨盤臓器脱(子宮脱)、尿失禁、萎縮性膣炎、ホルモン低下による骨粗鬆症、動脈硬化などの心血管疾患など
当院ではそれぞれの方に合わせた治療方法をご提案していきます。お気軽にご相談ください。
思春期外来
思春期とは、8~18歳頃の時期のことを言いますが、この時期は男女ともに身体が大人へと変わっていく時期で、性差の違いやホルモン変化などが顕著になってきます。また精神的な部分においても、心理的な自我の目覚め、アイデンティティ(自我)の確立、価値観の変化など、複雑な発達課題に直面する時期でもあります。そのためこの時期ならではの悩みが出てきます。
たとえば、
月経関連: 生理痛が重い、生理による体調や気分の変動がしんどい、生理不順、生理がまだ来ない、クラブや試験と生理が重なるとしんどい など
性器の悩み: おりものが多い、性器がかゆい、性器の形が気になる など
パートナーとの悩み: 妊娠したかもしれない、避妊の相談、性感染症、デートDV など
性別の悩み: 自分の性別への違和感
性に関する悩みは他人には話しづらいため、一人でかかえてしまいがち。でも早めに相談することで解決への糸口が見つかるかもしれません。また、『生理のためにクラブ活動で思うようなパフォーマンスが出せない』といった悩みもよく聞きます。そんなときはスポーツドクターに相談することも可能です。保護者のかたの同伴は必須ではありませんし、秘密は必ず守ります。(保護者のかたへの説明などが必要な場合は本人に理由を説明してからお話しします)
女子だけでなく、男子にもきてもらいやすいようにまずは特別保健指導室でお話を聞きます。そのうえで必要と考えた場合にはMRIや血液検査などの検査や泌尿器科・精神科といった専門科への受診をお勧めします。思春期保健相談士とのカウンセリングを行うこともあります。自分のからだとうまく付き合っていけるようになるためのお手伝いをしたいと思います。お気軽にお電話ください。
場所: 特別保健指導室(2階)
時間: 月曜日、金曜日の15時~16時
担当: 丸山(女性医師)、思春期保健相談士(助産師)
避妊方法
女性にとって、妊娠するかどうか、産むかどうかを自分で決めるのは重要な権利です。妊娠するつもりがないときは、主体的に避妊方法を選びましょう。また、避妊に失敗したときは緊急避妊ピルというものがあります。
女性性機能障害
担当:丸山(女性医師)
性機能障害とは、セックスが痛い、濡れにくい、挿入ができない、性的な興奮ができないなどといった悩みです。身体的な異常がみつかることもありますし、精神的なものが原因となっていることもあります。薬物療法や補助器材の使用、カウンセリングなど様々なアプローチを行います。
HPVワクチン (要予約)
当院ではHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種を行っています。小6~高1の定期接種(公費)だけでなく、任意接種(自費)の方にも対応しています。接種希望の方は予約が必要ですので、事前にお電話していただくようお願いいたします。当院で接種可能なワクチンは4価(ガーダシル:定期接種、任意接種)と9価(シルガード9:定期接種、任意接種)です。
HPVワクチン関連情報のリンク
・厚生労働省
www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
www.mhlw.go.jp/content/000679259.pdf
www.mhlw.go.jp/content/000679261.pdf
・日本産科婦人科学会
www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/
医師紹介
産婦人科医長 水田 裕久
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所属学会 | 日本産科婦人科学会 日本周産期・新生児医学会 妊娠高血圧学会 |
産婦人科医員 南 理志
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所属学会 | 日本産科婦人科学会 日本エンドメトリオーシス学会 日本癌治療学会 |
産婦人科医員 丸山 祥代
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所属学会 | 日本産科婦人科学会 日本女性医学学会 日本思春期学会 日本性科学会 |